シンプルモダンな家

注文住宅のスタイルのなかでもっとも人気のある住まいのひとつ、シンプルモダンの家。単純なデザイン・構造がベースとなるだけに、個性をいかに表現できるかが成功のカギです。

このページでは、シンプルモダンの家づくりのポイントについて見ていきましょう。

シンプルモダンな注文住宅をつくるポイント

注文住宅でシンプルモダンな家づくりをする秘けつは、とにかくよけいなものは排除すること。

シンプルモダンで失敗する原因は、あれもこれもと欲張って盛り込んでしまうことです。

ゴテゴテした装飾や複雑なデザインは避け、外観は単純なフォルム・輪郭となるようにしましょう。

• カラーリングは単色でまとめる。
• もしくはツートンカラーで大胆にハッキリと切り替える。
• 外観のデザインはストレートのラインで構成するのが基本。
• 間取りもあまり凝らずにシンプルに。
• 設備や機能性は最新のものを取り入れモダンに。
• インテリアも家のデザイン・カラーにあわせコーディネート。

いくら外観がシンプルでも、間取りが複雑だと価値は半減してしまいます。間取りもシンプルなほうがスムーズな動線も確保しやすいですし、使い勝手もよくなるもの。

カラーリングもそうですが、屋根なども変化を加えるときは大胆にするのも定石。片流れの屋根にする場合も大きく、ハッキリと角度をつけたほうが見栄えがします。

リビングに大きな吹き抜けを設けるのもいいでしょう。

直線的なライン、スッキリした間取りに吹き抜けがあることで、より空間を広く演出できます。

また、シンプルモダンに「味気ないイメージがある」「なにかもの足りない」と感じている方には、テーマをもってデザインすることもおすすめ。

たとえば、アジアン風のテイスト、白亜の塔、キュービックブロックなど、そのイメージで統一しつつシンプルにまとめていけばOKです。

シンプルでありながら、飽きがこない家。

それが、シンプルモダンの住まい理想像ではないでしょうか。

使い勝手も吟味する

シンプルな家を建てたいと思うのは、スッキリした無駄のないデザインが好みの人も多いかと思いますが、あまりデザインにこだわりすぎて使いにくい家になっては本末転倒です。

目指すのは「シンプルでありながら住みやすい家」になるでしょう。

たとえば、真四角の白い箱のような家を建てたいと思った場合、軒を短くしてフラットに見せたいと思うかもしれません。しかし。軒のない窓は日差しや雨が直接当たるため、部屋の中がまぶしい、窓が開いている時に急に雨が降ってくると直接雨が吹き込むなどの問題が起こりやすくなります。

また、窓を小さくし過ぎると日当たりが悪くなってしまいますので、あまりデザインにこだわりすぎず、採光や通風もしやすいような設計にしたほうがいいでしょう。

外壁の素材や塗装にもこだわる

シンプルなデザインの家を建てる際には、外壁の色味や素材も重要なポイントになります。

余計な装飾や凸凹がなくフラットな分、汚れや塗装の剥がれなどが目立ちやすいので、塗装が長持ちする材料や、手入れしやすいものなどを選ぶといいでしょう。

塗装を施すことによって、さまざまな色味や風合いに仕上げることも可能ですが、塗装は職人の腕によって仕上がりに差が出ますので、腕のいい職人さんに依頼する必要があります。

板状の材質を並べていくだけのサイディングや丈夫なガルバリウムなどもシンプルな外観になりますし、長期間状態を維持できるので、塗装しないで仕上げるという手もあります。

塗装する場合には、土塗りや珪藻土など自然素材を生かした風合いに仕上げることもできますし、ひび割れや汚れなどの上から塗装してカバーすることも可能です。

どちらにしても安易に考えず、仕上げの色味だけでなくどれくらい維持できるのか、メンテナンスは必要か、コストはどのくらいかかるのかなど、さまざまな点から検討して慎重に決めるようにしましょう。

たくさんの施工事例を見て参考にする

シンプルな家と言っても、そのバリエーションは非常に豊富で、似ているようでそれぞれオリジナル性がありこだわって作られています。

シンプルだからこそごまかしがききにくく、センスの良し悪しなども見られてしまいますので、目を肥やさせるためにも、いろいろな施工事例を見て参考にしてみるといいですよ。

なんとなくイメージはあるけれど、具体的にどうしたらいいかわからないという人も、いろいろな事例を見ることで、自分の理想がはっきりしてくるでしょう。

同時に価格帯も把握できるので、どの程度まで設備や素材にこだわれるのか、予算によって範囲も定まってきます。

信頼できる業者を選ぶ

シンプルな家を建てる際には、自分の希望をちんと伝えることも大切ですが、その意図をくみ取って実現してくれる業者選びも非常に重要になってきます。

希望だけ伝えても、実際には使いにくい間取りであったり、長持ちしない素材である場合もあります。

希望通りの施工をした結果、不具合が生じる可能性もあるので、どういった素材がいいのか、使いやすい間取りはどういったものかという正確な知識をきちんと伝えて、提案してくれる設計士さんでないと、家を建ててから後悔する羽目にもなりかねません。

そのためにも、シンプルな家づくりの実績が豊富で、信頼できるハウスメーカーや工務店選びにもじっくり時間をかけて決めるようにしましょう。

あまりこだわりがなく、既製品のようなシンプルな家にしたいという人は、大手のホームメーカーが作っている規格商品もいいですし、何でも相談できる工務店で一からデザインするのもいいでしょう。